謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
一年前に新年のご挨拶をした際には、新型コロナウイルスはまだどこか遠くのニュースとして受け止められていました。それが今では、マスクの装着が当たり前となり、「三密」という言葉がすっかり定着いたしました。まさに「様変わり」という言葉が当てはまる1年間でしたね。そんな時流を受けて、乗務員さん対象に配布したお年賀の品は、三和交通オリジナルマスク(2枚、洗濯可能、もちろん三和交通ロゴ入りw)としました。

昨年4月ー5月の緊急事態宣言下では、弊社創業以来初となる一か月間の全休決定や、商工中金からの緊急融資(!)を受けるなど、ドラスティックな判断を迫られることが数多くありました。なんとか2021年を迎えることができたのも、ついてきてくれた乗務員・社員の皆様、そしてタクシーをご利用いただいたお客様のおかげでございます。また、弊社従業員・関係者に新型コロナウイルス発症者を一人も出すことなく2020年を終えられたことは、経営者として胸をなでおろすことができるグッドニュースと受け止めております。

さて、2014年から毎年、弊社で定めている「今年の漢字2021」。今回はちょっとお堅いイメージですが、「基」といたしました。”もとづく”、”もとい”、”もと”、”よりどころ”
今年の干支、「丑」は十二支で2番目の干支。子(ね)年に蒔いた種が芽を出して成長する時期とされ、結果につながる道をコツコツと作っていく基礎を積み上げていく時期とされています。
コロナが席巻する今日この頃ですが、三和交通としては丑年のイメージ通り今年1年を基礎を積み上げる時期としたいと考え、「基」を2021年の漢字として定めました。また「基」には”よりどころ”という意味も含まれています。三和交通で働く乗務員、社員、そして彼らの家族皆様の”よりどころ”として三和交通が寄り添えるよう労働環境の改善には一層取り組んでまいります。

そんな中、新たに第二弾の緊急事態宣言が一都三県に発令されるというニュースも入ってまいりました。この文章を書いている時点でも、一日で1591人の新規感染者が発生している東京の現状を見てみれば、それも致し方のないことだとは思います。ただ、昨年とは違う意味合いを持つ今回の緊急事態宣言では、お客様の動線が読みにくく、経営者として非常に判断が難しい状況に置かれています。緊急時短宣言を受けての営業に関しては、今のところ通常通りの出庫を予定しておりますが、状況によっては出庫台数の制限なども検討することがあるかもしれません。

出だしから波乱の雲行きとなった2021年ですが、80周年、90周年、そして100周年を笑って迎えられるような未来を拓くための基礎の一年となるよう会社づくり、人づくりに精を出していきたいと考えております。そして、そんな社長についてきてくれている300名以上の社員の健康と、彼らの2021年が幸多かれし一年となるよう祈念して、この分を結びたいと思います。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます

三和交通株式会社
代表取締役
太田祥平